長年の奥歯の痛み・・・複雑な形態の根管治療
左上の歯ぐきが痛くて腫れている、とのことで来院されました。
この歯は、数年前に神経をとって根の治療を行ったものの、
膿の広がりが大きいので抜歯をすすめられたとのこと。
レントゲン写真を見ると、黒い影が広がり、副鼻腔との境目がなくなっているようでした。
根管の中にはある程度薬が入っている形跡がありました。
実際にマイクロスープで根の中を観察してみると、
2つの根管が確認できましたが、
この歯は上顎大臼歯なので、少なくとも3つ、あるいは4つの根管がある可能性が高いので、
CTスキャンでも確認してみました。
すると、見かけ上、大きな2つの根のなかに、
それぞれ細い根管が2つずつあることがわかりました。
つまり、未処置の根管が2つ残っている、という状況でした。
そして、マイクロスコープを見ながら慎重に探索していくと、
矢印の部分に未処置の根管を2つ探り当てることができました。
4つの根管をしっかり洗浄、消毒して最終的な薬を入れて根管治療終了です。
根管治療終了時のレントゲン写真を見ると、
当初大きかった黒い影が小さくなっていることがわかります。
処置前 ↑ と
処置後 1年4ヵ月後 ↓ の比較です。
根の先から副鼻腔まで広がっていた黒い影が消え、境目がはっきりしています。
当然ながら痛みや腫れの症状もなくなっています。
しかしながら、マイクロスコープやCTスキャンがなければ、
私でもこのような治療結果は実現できなかったと思います。
世田谷区・千歳船橋でマイクロスコープによる根管治療をご希望の方は、
ぜひ千歳船橋歯科にお越しください。
この治療の期間 | 2ヶ月 |
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この治療の回数 | 5回 |
この治療の費用 |
マイクロスコープ根管治療 大臼歯1本 88,000円(税込) ファイバーコア 大臼歯1本 22,000円(税込) |
この治療のリスク |
部分的に根を除去した部分に、食べ物がつまりやすくなることがある。 残存している根管に再発の可能性はある。 |