八重歯の改善
矯正治療と根面被覆の症例
歯並びを気にされていたので、矯正治療を行うことになりました。
右上の犬歯が、いわゆる八重歯の状態ですが、歯列から完全にはみ出しており、
側切歯と小臼歯の間が完全に埋まっている状態です。
Before


治療計画・・・抜歯? どの歯を抜くか?
ここで問題になるのは、抜歯が必要なのか、また、
抜くとしたらどの歯を抜くか、ということです。
側切歯と小臼歯は完全に接しており、その間にスペースをつくることは困難を極めるので、
どれかを抜歯する必要があります。
その場合、どの歯を抜くか、ですが、
犬歯は歯の中で一番長く、犬歯誘導など、かみ合わせにも重要な役割を果たす歯なので、
側切歯を抜歯して、犬歯を移動する、という計画としました。
治療中


歯抜けに見えないように、ある程度犬歯を移動させ、
側切歯が内側に入り込んだところで抜歯しました。
根面被覆・・・歯肉を増やし、厚くする。
ほぼ歯並びがそろったところで、歯肉退縮の問題がでてきました。
犬歯を咬合平面まで移動させましたが、歯肉が追いつかず、
犬歯だけがとても長く見えるようになっていました。

ここで、根面被覆術を行いました。
上顎の内側には分厚い歯肉があり、そこから移植する術式です。
マイクロスコープを使って最小限の侵襲で処置を行いました。
処置中、処置後ともに、ほぼ痛みはなかったとのことでした。


治療終了
最終的に、患者さん自身は全く気にならない、というレベルまで歯肉が増えました。


私としては、もう少し増やして左側と同じくらいになればいいなと思いますが、
まずはこれで終了とし、定期健診に移行しました。
| 年齢・性別 | 20代女性 |
|---|---|
| 矯正治療期間 | 1年4ヶ月 |
| 治療回数 | 22回 |
| 治療費 | 矯正治療 880,000円(税込) 根面被覆術 66,000円(税込) (矯正費用に含む) |
| 抜歯の有無 | 右上 側切歯抜歯 |
| 使用矯正装置 | サファイアブラケット、ニッケルチタンワイヤー |
| この治療の想定されるリスク |
後戻りする事があります。固定式リテーナーを装着しています。 移植した歯肉は、強い歯ブラッシングなどで再度退縮することもあります。 |
世田谷区・千歳船橋で矯正治療をご希望の方は、ぜひ千歳船橋歯科へご相談ください。


