被せ物が取れた・・・根管治療、補綴前処置、補綴治療

50代女性の患者さんです。

右上のかぶせ物がとれたということで来院されました。

かぶせ物は土台ごと外れてしまっており、

歯は歯茎ぎりぎりまでしか残っていませんでした。

通常、かぶせ物を作る際は、

ご自身の歯を抱えるようにかぶせ物の縁を設定します。

しかしながら、虫歯が深かったり、歯がかけてしまったりすると

抱える歯の部分が少ない場合や歯茎の下に歯の健全な部分が存在してしまう場合があります。

エクストリュージョン(レングスニング)とは

装置をつけて、その歯一本だけを垂直的に引っ張りあげることで

歯茎の上に歯の健全な部分が来るようにする治療です。

また、引っ張り上げることによって、 歯を支えている周りの骨も一緒にひっぱられるため

必要があれば骨を削除したり、周りの歯茎を下げたりする外科処置を行います。

今回も、根の治療を行なった後で、エクストリュージョンを行いました。

根の中を詰めた後で、エクストリュージョンの装置をつけていきます。

両隣の歯にワイヤーを接着し、ゴムをかけて、歯を垂直的に引っ張り上げます。

1〜2週間に一回をゴムを交換し、規定の長さまで歯が上がってきたら

一時的に両側の歯と固定をし、経過を見ていきます。

術前、術後のレントゲンです。

右側が矯正後です。根が骨より外に出てきています。

その後、今回は歯茎を整える外科処置を行いました。

歯茎が治癒したのを確認してから、ファイバーポストを使用した土台を製作し、

3ヶ月間、仮歯で様子を見ました。

土台の下にある、オレンジ色の部分がご自身の歯の色です。

歯茎と周囲の骨が安定したのを確認した上で、型取りをし、

今回はジルコニアクラウンで最終補綴物を製作しました。

残っている歯や根の状態にもよりますが、

今回は抜歯せずに済み、患者さんにも喜んでいただけたようです。

世田谷区・千歳船橋でかぶせ物の治療をご希望の方は、ぜひ千歳船橋歯科にお越しください。